カテゴリ:不動産お役立ちコラム / 投稿日付:2026/05/21 08:43
【相続不動産を売却する前に確認したい大切なポイント】
相続した不動産を売却する際には、まず「相続税」と「相続登記」について確認しておくことが大切です。
相続税=相続財産の金額に応じて税務署へ申告・納税する税金の手続き。
相続登記=亡くなった方名義の不動産を、相続人の名義へ変更する登記手続き。
どちらも相続に関係する手続きですが、期限・窓口・目的が異なります。
【相続税の申告期限は原則10か月以内】
相続税の申告・納税期限は、原則として、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。通常は、死亡日の翌日から10か月以内と考えます。期限までに申告・納税が必要な場合は、税務署で手続きを行います。
ただし、相続税はすべての相続で必ず発生するものではありません。
相続税には基礎控除があり、計算式は次のとおりです。
3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
たとえば、法定相続人が3人の場合は、
3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円
となり、相続財産の課税価格がこの範囲内であれば、原則として相続税はかかりません。
※相続税の基礎控除額や各種特例は、今後の税制改正により変更される場合があります。
【相続税がかからないと思っても注意が必要です】
相続財産が基礎控除以下であれば、原則として相続税の申告は不要です。
しかし、次のような場合には、相続税がかからないと思っていても、後から確認や申告が必要になることがあります。
- ・不動産の評価額を正しく把握していなかった
- ・預貯金、生命保険金、名義預金、生前贈与の確認が不十分だった
- ・複数の不動産を所有していた
- ・配偶者の税額軽減を利用する必要がある
- ・小規模宅地等の特例を利用する必要がある
- ・将来の二次相続まで考慮する必要がある
特に、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を利用して相続税がかからなくなる場合には、相続税の申告が必要となるケースがあります。
そのため、相続税がかからないと思われる場合でも、不動産が関係する相続では、税務署または税理士へ事前に確認しておくことをおすすめします。
【二次相続まで見据えた確認も大切です】
相続では、目の前の相続手続きだけでなく、将来の二次相続まで見据えて考えることも大切です。二次相続とは、たとえばご夫婦の一方が亡くなり、配偶者が財産を相続した後、その配偶者が亡くなった際に発生する次の相続のことをいいます。
一次相続では、配偶者の税額軽減などにより相続税の負担が抑えられる場合があります。しかし、その後の二次相続では、相続人の数や財産の分け方によって、相続税の負担が大きくなる可能性があります。そのため、相続不動産については、
・売却するのか
・保有するのか
・誰の名義にするのか
どのように分けるのかを、税金面も含めて慎重に検討することが大切です。

【相続税と相続登記は別の手続きです】
相続税と相続登記は、どちらも相続に関係しますが、まったく別の手続きです。
【相続税がかからない場合でも、相続登記は必要です】
ここは混同しやすいポイントです。
相続税がかからない場合でも、不動産を相続したのであれば、相続登記の対象になります。
つまり、相続税がかからない = 相続登記もしなくてよいではありません。
相続税は、相続財産の金額によって申告・納税の要否が変わります。
一方、相続登記は、不動産を相続した場合に必要となる名義変更の手続きです。
特に、相続税が発生しないケースでは、税理士や司法書士に相談しないまま、不動産の名義だけが亡くなった方のまま残っていることがあります。
売却を検討する段階になってから相続登記が必要であることに気づくケースもありますので、早めの確認が大切です。
【まとめ|相続不動産の売却は早めの確認が大切です】
※相続税
原則として相続開始を知った日の翌日から10か月以内に申告・納税が必要となる場合があります。相続財産が基礎控除以下であれば原則として申告不要ですが、特例の利用や財産評価の内容によっては申告が必要となる場合があります。
※相続登記
2024年4月1日から義務化されており、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に手続きを行う必要があります。相続した不動産を売却する際には、原則として相続登記を済ませ、現在の所有者名義に変更しておく必要があります。
また、相続税が発生するかどうかだけでなく、配偶者が相続した後の二次相続まで見据えて、不動産を売却するか、保有するか、どのように分けるかを検討することも大切です。
【手続きについて】
相続税の申告が必要となる場合には、税理士へ申告手続きを依頼することがあります。税理士報酬は、相続財産の内容、不動産の数、相続人の人数、評価の難易度、遺産分割の状況などによって異なります。
また、相続登記を行う場合には、司法書士への報酬や登録免許税などの登記費用が発生する場合があります。登記費用についても、不動産の評価額、物件数、相続人の人数、必要書類の内容などによって異なります。
特に、不動産が複数ある場合や、相続人が複数いる場合、遺産分割協議書の作成が必要な場合、二次相続対策を含めた検討が必要な場合には、事前に相続税申告手続きや相続登記にかかる費用の目安を確認しておくと安心です。
弊社では、相続不動産の売却について、必要に応じて税理士・司法書士等の専門家と連携しながらサポートいたします。相続税の対象となる可能性の確認、二次相続対策、相続税申告手続きにかかる費用・報酬の目安、相続登記にかかる費用の目安についてもご案内可能です。
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